【すごい!】看護師長と面談に同席したら、学ぶことが多すぎた件

マジで感動してしまった。

 

いつもは1人で患者さんや家族との面談に入るから、ほかのソーシャルワーカーがどんな面談の仕方をしてるのかってよくわからないんだよね。

 

ましてや看護師さんが患者さんと面談しているところに同席する機会なんてほとんどない。 

 

そんななか、この前初めて退院調整看護師長さんと一緒に面談する機会があった。俺らが担当するのは主に転院をする患者さん。退院調整看護師さんが対応するのは自宅に退院したいんだけど、医療行為が必要で病棟の看護師さんだけでは退院の調整が難しいと思われる場合。

 

たまたま療養病院に転院にしようか、在宅で看取りをしようか迷っているご家族がいらっしゃったから、退院調整看護師長さんと俺(MSW)で面談を行うことになった。

 

主には看護師長さんがメインで話してくれたんだけど、面談に入りながら「すごすぎる!」と感動してしまった。

 

これが本当の共感か!自然と出るご家族へのねぎらいの言葉

面談技法として頭では理解していた、共感が大事だっていうことは。でも実践するとなると、全くもってできている気がしない。

 

俺はまだ人生経験が浅い20代。それに対して患者さんやご家族は50代〜90代であることが多い。

 

入職1年目に教科書通り「共感」を実践しようとしたのだが、「あなた本当にわかってる?」感が出てしまい、かえって逆効果であることに気づいた。以来、俺はあまり面談で無理に共感を示さないようにしている。結局のところ、自分の実体験に基づく共感ではないので、心に響かない。むしろ口先だけの共感は軽いイメージを持たれやすい。

 

だから、看護師長さんがどんな面談をするのか正直楽しみだった。導入部分はどんな入り方をするんだろう?どうやって患者さん情報を引き出すんだろう?面談の閉め方はどうするんだろう?

 

感想は「すごく自然体な面談」。

 

ご家族とお会いし、自己紹介。面談室に移動して、開口一番「大変でしたね、いきなりの入院でびっくりされたんじゃないですか?ご家族もよくここまで頑張りましたね、おむつ交換とか色々大変じゃないですか?」と自然な共感とねぎらいからスタート。

 

もうこの時点でご家族の表情が明らかに柔らかくなっていくのがわかった。緊張した面持ちが一気に緩んでいく。まさにご家族の心が溶けていっているようだった。

 

これ以降は面談というよりも「会話」に近いイメージ。こちらが質問しなくてもご家族の方からどんどん必要な情報を話してくださる。それに対し、看護師長は共感したり、「うんうん、そっかあ」と相槌を打ったり。ご家族もこれまでの介護が相当大変だったのか、涙ぐむ場面も。面談を開始して数分後には敬語では話していたご家族がタメ語で話せるような雰囲気になっていた。

 

そして「こちらも無理に自宅に帰った方が良いとか、転院した方が良いとか言うつもりもないからご家族で相談してみてね。気持ちが固まったら教えて」と言葉掛けをして面談終了。

 

面談時間は約30分。短時間だったけど、ご家族はどれほど心が軽くなっただろうか?どれだけの情報が引き出せただろうか?こちらから質問せずとも必要な情報が揃ったし、支援に必要な信頼関係が築けた。

 

すごすぎる。心から思った。

 

面談を受ける側は緊張している

1日に数件の面談をするようになるとこの事実を忘れてしまいがちなんだよね。でも面談を受ける側の患者さんやご家族は俺が思っているより緊張している。

 

どんな話をされるんだろう?もう退院しないといけないのかな?とか色々な不安を抱えている。

 

緊張したまま、本題に入ってしまうと話したいことがあってもうまく話せなかったり、こちらから話した情報がうまく伝わらなかったりする。

 

だからいきなり本題に入ろうとせず、まずは患者さんやご家族とリラックスして話ができるような雰囲気作りが必要なんだけど意外とこれが難しいのよね。

 

俺がこれをやろうとするとかえって緊張した堅い雰囲気になっちゃうから、あえていきなり本題から入るようにしている。共感やねぎらいは自然に、心から示すのがポイントなのかもしれないね。

 

看護師長さんの面談では驚くほど自然だった。

 

でも考えてもみれば、看護師長さんともなれば、色々な患者さんやご家族を見てきた大ベテラン。人生経験も豊富で結婚、出産、子育て、仕事での課題などさまざまなこと経験している。もしかしたら年齢的にも両親の介護の問題に直面しているかもしれない。

 

今回のご家族は60歳だったし、心から共感できることが多かったのかもしれない。いずれにしても、看護師長さんはいきなり本題入らなかった。これまでの経験で「患者さんは緊張している」っていうのを誰よりも理解していたんだと思う。

 

面談は導入が大事だと身をもって感じた

なんでもそうかもしれないけど、導入がすごく大事なんだなって思った。

 

今回で言うと看護師長さんがいきなり本題に入らず、共感から入ったというところ。「この人たちは私のことを理解してくれているんだ」って援助に必要な信頼関係が築けた。

 

信頼している人からされる話と信頼してない人からされる話では受け止め方も全然変わってくるもんね。 

 

目指すは患者さんやご家族側から話せるような雰囲気作り

リラックスした雰囲気、信頼関係が築ければこちらから質問しなくてもご家族側から色々話してくれるんだというのを学んだ。

 

多分、ご家族の側から進んで話してくれる情報とこちら側から質問するのでは情報の量も違ってくるはずだと思う。

 

だから、目指すは患者さんやご家族側から色々話してもらえるような関係性作り。そのためにはこちらが必要な情報だけを伝えたり、質問するだけではダメ。

 

やっぱり人対人だから、雑談だったり、共感やねぎらいも必要なんだなと実感した面談だったよ。

 

まあこればかりは年齢や経験値によるところも大きいはずだから、徐々にかなぁ。

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