仕事は誰しも全力でやらなければいけないと思いますよね。私もそう思っていましたし、今もそう思っています。
私は今、ソーシャルワーカーとして医療福祉の現場で働いていますが、患者さんに不利益にならないようにという意識を持って働いているつもりです。
新卒で今の某病院に入職し、早いものでn年が経過しようとしているところですが、ときどき大学時代に教授が言っていたことを思い出します。
教授:「ソーシャルワーカーはさ、もしかしたら最初の頃はそんなに頑張りすぎなくても良いかもよ?もちろん責任はあるんだけど、6割程度イメージでやってみると良いよ」
言われた当初は真意がよくわかりませんでしたが、働き初めてようやく理解することができました。
なぜ大学時代の先生は6割で仕事をすることを勧めたのでしょうか。この記事ではその理由と私の感想を3つに絞ってまとめています。
① 1~3年目はバーンアウトしやすい?
② 1~3年目は誰しも「仕事辞めたい」と思う
③ 頑張らなくても自然と頑張っている
1〜3年目はバーンアウトしやすい?
特に根拠となる数字があるわけではありませんが、私が周囲の人から話を聞いたりするなかでの肌感覚です。理由としては以下のことが考えられます。
急な環境の変化
大学時代や高校時代は同年代の友達とタメ口で話していたのに、社会人になると急に親世代の方と仕事をすることになります。もちろん敬語を使います。
それに学生時代は自分たち自身が授業料を払うお客でしたが、社会人になると接待になる側になります。患者さんや利用者に不利益があってはいけませんし、患者さんはこちらが新人かどうかなど気にしていません。
自分の悩みを解決してくれるプロだと思っているわけなので、こちらも緊張してしまうのは当然です。
このような環境で週5日〜6日、1日8時間以上過ごすわけですから、ストレスは溜まって当然かもしれません
役立ちたいのに役立てない・役に立っている気がしない
福祉を学んでいる人は特にだと思いますが、人の役に立ちたいという思いを持っている人が多いと思います。
しかし、入職当初は患者さんの役に立ちたいと思っても役に立てないことが圧倒的に多い気がします。
まず自分が職場環境になれることが多いですし、福祉の専門的な仕事以外でも覚えることがたくさんあります。
職場のルールや動き方などは各現場でも異なるとは思いますが、そういったことを覚えるので精一杯でとても患者さんの役に立てたという実感は持てません。
実際、職場の上司は1〜3年目に職場で活躍してほしいと思っていません。先ずは仕事や環境になれて欲しい、と思っているはずです。
それなのにできない自分を責めてしまい、福祉という仕事が嫌いになってしまうのです。
色んな人の言葉が心にチクチク刺さる
とにかく色んな人の何気ない言葉がチクチクと心に刺さるのが1〜3年目なのかもしれません。
私の場合は医師や看護師から言われる「この患者さんの調整どうなってる?進捗状況教えて」が心に刺さりました。
「まだ転院先決まらないの?もっと早く調整してよ」という催促に聞こえてしまうのです。
もちろんそんなつもりで聞いているのではないと思うのですが。先輩によると5年も経てば全く気にならなくなるみたいです。
それどころか本当に催促として言われていても、自分がしっかりと調整をしていれば根拠を持って言い返せるようになるみたいです。
1〜3年目は誰しもが「仕事を辞めたい」と思う時期が1度は来る
これも私が大学を卒業するときに、学部長先生から言われた言葉です。
学部長:「どんなに好きな職業や希望の職種に就いても必ず辞めたいと思う時期がきます。もちろん体や精神を壊すくらいならすぐに辞めた方が良いですが、そうでなければ続けてみましょう」
よく聞く石の上にも3年ですね。ただ、たくさんの卒業生を送り出し、社会人になってからも転職の相談に乗っている学部長の言うことですので説得力が違います。
私も学部長の言うように希望の職種に就きましたが、「辞めたい」と思うことが何度もありました。
決して人間関係が悪いわけでなく、むしろ良い職場ですが辞めたくなってしまうのです。
単調な毎日、緊張のする現場、自分の仕事のできなさ、憧れの職種の現実。
これらを知り、ふと「辞めたいな」と心のなかで呟くのです。
このような思いを経験するのは私だけではないと思います。医師でも看護師でも、芸能人でもプロ野球選手でも一度は辞めたい時期が来るんじゃないかなと思うのです。
きっと「辞めたい」と思ってからがスタートなのかもしれませんね。
がんばらなくても自然と頑張っている
これが入職3年目までは6割程度で仕事をした方が良い一番の理由だと私は思います。
6割程度で仕事をしているようでも、気づいたら10割くらいの力で頑張っているかもしれません。
経験年数を経てくれば、上手い力の抜き方が掴めるかもしれませんが最初のうちは神経を張り巡らせて頑張っています。
なので全力で頑張ろうとすると体がパンクしてしまいます。6割くらいの力で、4割余力を持たせるくらいの意識で働くくらいでちょうど良いのかもしれません。
スポーツ選手もプロチームに入ったら、1〜2年は体作りに専念する人が多いみたいなので、新卒の1〜3年目もプロスポーツでいうところの体作りの期間だと私は思っています。
①夜更かしが増えた
②お菓子を食べる量が明らかに増えた
③体のどこかが原因もなく痛い/原因不明の咳が続く
職場の先輩に聞いてみましたが、これらが1〜3年目に起こるストレス反応のようです。特に原因不明の咳は数名の先輩が経験していました。
まとめ
責任を持って働くのは社会人にとってとても大事なことだと思います。ただ、頑張りすぎて体や精神を壊してしまっては元も子もありません。
なので、社会人1〜3年目は6割程度で働く意識を持つとちょうど良いのではないかなと思います。
理由としては以下の通りです。
① 1~3年目はバーンアウトしやすい?
② 1~3年目は誰しも「仕事辞めたい」と思う
③ 頑張らなくても自然と頑張っている
社会人は長いです。大卒22歳から働き始めても定年まで38年もあります。これまで生きてきた年齢に+16年です。
1〜3年目は大事な大事な体作りの期間です。4割の余力が自分の体と精神の健康を守っていきましょう。