3月も下旬になりました。学生時代の春は卒業式と入学式など出会いと別れの季節です。
社会人になっても同じなようで、職場では人事異動や退職者が分かる時期が3月だったりします。学生時代と違うのは全く予期しない人事異動、来年も一緒に働けると思っていた人の退職など、別れは突然訪れるということ。
私の職場でもすごくお世話になった看護師さんの2名の退職が決まっていました。
担当病棟看護師さんの退職の話
先日、いつものように病棟に行ったらお世話になっている先輩看護師さんから声をかけられました。
「新規のケースの相談かな?」と思って振り返ると「今日で勤務最後なんです。色々大変なケースとか振るばっかりですみませんでした。すごく助かってました。ありがとうございました」と退職の挨拶。
思わず目が点の私。あまりに突然すぎで、リアクションできませんでした。
きっと前々から決まっていたことなんだと思いますが、他職種とよくコミュニケーションをとってくれる看護師さんだけに正直寂しさがあります。
お話を聞くと旦那さんの都合で引っ越すのだそう。転職してすぐに仕事はせず、しばらくはお休み。
ほかにもお世話になっていた看護師さん1名の退職が決まっているということで、驚きの1日でした。
社会人の『終わり』は自分で決める。
冒頭で学生時代と社会人の別れの違いは「突然」来ることと書きましたが、もう1つありました。
社会人の場合の終わりは自ら選択するということです。
学生時代の終わりは卒業です。小学校であれば6年間、中学・高校はそれぞれ3年間、大学は4年間と始めから終わりが見えています。なので、計画を立てるにも逆算しやすいです。
「1年後に卒業するから、もうそろそろ受験勉強をしよう」とか、「もうそろそろ就活準備しないといけないな」のように。
けれど、社会人には終わりはありません。あっても数十年後というかなりの長期間になるので、自分で辞めようと行動を起こさなければ終わりがくることはありません。
言い換えると自分がどう生きたいのか、何を大切にしたいのか、やりたいことは何なのかを考えながら過ごさなければ惰性で今の会社に勤め続けることも可能だということです。
終わりを意識して今を大切に過ごす
今回の看護師さんはそれぞれ自分のやりたことが見つかった、家族の事情という理由で退職を決断されています。
看護師さん2名の退職はとても寂しいです。それと同時に感じたことは、
「終わりがあるって良いな」です。
終わりが見えると今を大切にできるから。
終わりが見えないと「辞めたい」とか、「行きたくない」と心のなかで思いながら仏頂面で通勤していた仕事も、辞めることが決まれば「〇〇月で辞めるからもう少しがんばろう」とファイトが出るかもしれません。
はたまた「やりたいことがあって〇〇年に辞めるから、今のうちに職場で学べることは学ぼう」と気が弾きしまるかもしれません。
終わりが見えるから、逆算して色々計画を立てたり、「辞めたら何をしよう」と未来を描くようになる。計画を立てたり、未来を描くから今を大切に過ごせるようになんだと思います。
よく言われることですが、桜が綺麗だと思うのも春にしか咲かないからというのと同じですね。
私も来年結婚を控えており、今の実家で暮らす期間もカウントダウンが始まってきました。
結婚しても実家には戻って来れますが、今の家族で生活するというのは残りわずか。
今まで些細なことで文句を言っていたことでも、「今の家族で暮らせるのは後少し」と思うとなるべく和やかに過ごす時間をしたいと思うようになりました。
終わりが見えたことでの効果ですね。
たまには自分と向き合う時間を取りたい
終わりを意識することは自分が大切にしているものと向き合うこともであります。
仕事が忙しいと文字通り「心」を「亡く」します。気がつくと「私が大切なもんのはなんだっけ?まぁ、良いか」と大切な時間がどんどん過ぎていく。
終わりを意識しなくても何の支障なく生きていける社会システムはとても素晴らしいですが、限りある自分の時間も大切にしたいものです。
日々忙しい人の多いと思いますが、たまの休みの日には朝の風に当たり、紅茶でも飲みながら「今後どうしようかなぁ」と考えるのも良さそうです。
私も今を大切に過ごせるように意識して時間を作ってみようと思います。