散歩は最強の趣味だと思う。
こう思うようになったのは病院の相談員として働くようになってからだ。
救急病院は術後14日間しか入院できない
僕は普段病院の相談員として働いており、患者さんの転院に関わることが多い。
「骨折をしてしまい手術をしたが、あと1〜2ヶ月リハビリをしたい。近隣にはどういった病院があるのか?費用はどれくらいかかるのか」などのご相談を受けている。
よく患者さんから救急病院は「手術をしたら早く追い出されてしまう」という話を聞くが、確かにその通りである。
救急病院が救急病院として国から認定を受けるためには在院日数が平均で14日以内でなければならないという決まりがあるのだ。もちろん、状態によってその限りでない場合も多いが。
転院しないで退院できる患者さんの特徴
手術は救急病院で、元の状態に近づけるためのリハビリはリハビリ病院でというのが現代医療の原則だ。
だから大腿骨などの骨折をした80代以降の患者さんの多くが転院をすることになるのだが、なかには転院をせず自宅退院できてしまう80代、90代の患者さんもいる。
僕は転院の相談を受けるなかで患者さんのこれまでの生活についてお話を聞かせていただいているのだが、以下の患者さんは転院せず、約2週間ほどの入院だけで自宅に帰れてしまうことが多い。
- 入院前から散歩の習慣があった。
- 入院前から屋外に出て何かすることが多かった。
適度に体を動かすこと、太陽の光を適度に(1日数分〜数十分)浴びること。非常にシンプルである。
これらの習慣の有無が術後の回復を分けるのではないか。データ等を集計しているわけではないので、あくまで僕の印象ベースの話だが。
散歩の力を侮ってはいけない
散歩=太陽の光を浴びること。
散歩=足の筋力を使う。
散歩=周囲の刺激が入ってくる。
侮ることなかれ。散歩は実は最強の趣味なんだと思う。そう思うようになってから僕も通勤を車から徒歩に変えた。
僕も入院しても早く回復できるおじいちゃんになりたいなぁ。