先日医療ソーシャルワーカーの研修で「就労支援」ついてのオンライン講座を受講しました。講義を受けながら、ふと「働き方って生き方に直結しているなぁ」と思い、働くことについてちょっとだけ真剣に考えてみました。
なので今回は私が実際に社会人として働き感じたことも含めて、「働く」について整理してみることにします。
生き方の決め手となっているもの
科学的な根拠はありませんが、実際に働いてみてなんとなく感じたことです。なのでソースは実体験。
例えば、以下のような人(仮にAさんとしましょう)がいたとします。
職業: 福祉職(役場の相談員)
勤務形態: 平日日勤(土日休み)
年齢: 27歳
家族構成: ひとり暮らし
年収: 450万円
こんな感じです。もしAさんの望む生き方が「派手な生活をしたい!」だとしたら、今の職業で理想通りになるでしょうか。
派手さがどの程度かにもよりますが、今の年収だと高級車を乗り回したり、タワーマンションに住んだりということはできなさそうです。
では、今の仕事をがむしゃらに頑張れば10年後や20年後にAさんの望む「派手な生活」はできるのでしょうか。
福祉職の場合、経験を積んだとしても良くて700万円〜800万円くらいですよね(インターネット調べ)。
手取りベースだと550万円〜600万円ほどです。確かに生活を工夫すればそれなりにゆとりある生活ができそうですが、ちょっと「派手な生活」とは異なる感じがしますよね。
なのでAさんは今の職場にいる限り、「派手な生活をしたい!」という生き方は叶えられそうにないということになります。
ちなみに年収は、
年収 = 業界 × 職種 × 職場
といった感じで決められているようなので、会社員として高い給与を得たいのであれば、儲かっている業種に行くのがベストです。
福祉職は基本的に経済的に困窮している人が多い業界に属していますので、主に福祉職に勤めている人の給与は公的資金(医療保険、介護保険、税金)から支払われていることになります。
なので一般福祉職だと給与はどんなに高くても600万円〜800万円で頭打ちであることが予想できます。
では、こういった人だとどうでしょう。
職業: アパレル店員
勤務形態: シフト制(月8日休み)
年齢: 26歳
家族構成: 同棲中(婚約者)
年収: 250万円(世帯年収600万円)
「穏やかに暮らしたい。趣味にも時間を費やしたい」という生き方を望んでおり、お金は生きる上で困らない程度にあれば良いと考えています。
あとは自由な時間を確保したいという感じです。今は婚約者と過ごす時間を大切にしたいと考えています。
お金の面は世帯年収が600万円あるのでクリアです。時間に関しては婚約者の勤務形態によりますが、相手が土日休みの場合、今のシフト制の仕事だとなかなか予定が合わないかもしれません。
ただ、同棲しているので仕事が終わってから一緒に時間を過ごせればカバーできるかもしれません。あとはシフトの希望を出せる職場であれば良いかですね(選択できる範囲)。
このようにAさんの場合は時間の面が解決すれば、望む生き方が叶えられそうな感じがします。
【大学時代】就活のときに考えていたこと
私は何の迷いもなく、大学を卒業し今の病院に就職しました。なのであまり働くことが人生にどういう意味を持つのか考えずに就職した感があります。
福祉系の大学に進学することになったときから、「医療ソーシャルワーカーになろう!」と決めていたので業界選びには困りませんでした。
あとはどこの病院にするかです。この場合も私の地元に勤めたい病院があったので、採用情報を確認し、試験を受けるだけでした。
ただ、希望の病院の求人が卒業する年の12月まで出なかったので、「今年はもう採用なさそうだなぁ」と諦め、公務員試験を受けたり、気になっていた社会福祉法人で面接をしてもらったりしてました。
やっぱり給与や勤務時間を重視して就職先を選んだ
福祉職として働くことを決めてから、今の病院も含め複数の医療機関、社会福祉法人、自治体の情報を見ました。
就職を見据えて、見学に行ったのは自分の働きたい職種があって、比較的給与条件が良いところ。あとは勤務形態を気にしたくらいです。
どんな働き方をしたいのかについては真剣に考えましたが、どんな生き方をしたいのかについてはあまり考えて就活をしていませんでした。
というか、そのような視点を持っていなかったという方が正しいです。
考える順番が逆だった。まずは理想の生活を描こう。
私の場合はどんな仕事に就きたいかを考え、その職業だとどんな生活が待っているかの順番で考えていました。
この考え方だと会社に就職した場合、週5日は仕事に時間を費やすという生き方が確定します。
もし自由に過ごる時間を多く持って生きていきたいと考えた場合、サラリーマンでなく、フリーランスや個人事業主、アルバイトをして生活費を稼ぐという選択肢もあったかもしれません。
今の仕事は好きですが、仕事によって得られるお金や時間が変わってくる以上、働き方は生き方そのものだと思います。
もし今から就職活動をするとしたら、まずは「どう生きたいか」を決めてから、希望の生き方を実現できそうな職業を選択するなぁとオンライン研修を受講しながら思ったのでした。
おしまい。