約2週間前、侍ジャパンがWBCでメキシコ代表に劇的勝利を飾った日の午後のこと。
僕はJPSA湘南支部と湘南MyStyle支部が主催する講演会にオンラインで参加してきた。
タイトルは『愛するということ〜良好な親子関係を築く三つの秘訣〜』。
僕にも生後2ヶ月になる息子がいる。今後良好な関係を築いていきたいと思っていたので、とても惹かれるタイトルだった。
講師は芳川恵子氏と芳川悠氏。
非常に勉強になる内容だったので、備忘録として書き残しておく。
良好な親子関係を築く3つの秘訣
- 思いやりを示す7つの習慣を身につける
- アファメーション
- 親の理念を共有する
全て大事な項目なのだが、今回僕が特に印象に残ったのは①選択理論のお話。
以下、詳細を記載していく。
外的コントロールを手放そう!
講演は「選択理論心理学」を中心に展開されていく。
選択理論とはアメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が発表した「すべての行動は自らの選択であると考える心理学」のこと。
行動を選択できるのは自分だけで、他人が外部から刺激を与えてコントロールできるものないという考え方。
外部コントロール理論の考え方
- 人は人を変えることが「できる」
- 自分は正しい、相手は間違っている
- 相手を正すことは正しい
従来の心理学(外部コントロール心理学)だと他人が思い通りに動かないときに「叱る」、「罰を与える」といった外部から刺激を与えて相手の行動を変えることができると考えられていたんだよね。
僕らも幼少期からそうやって育ってきたし、僕らの親世代もきっとそうやって育ってきた。だから、僕もついそうした行動をとっていたんだよね。
でも、こういうふうに外部からの刺激で他人を思い通りに動かそうとすると人間関係を壊してしまうのだ。
・批判する
・責める
・文句を言う
・ガミガミ言う
・脅す
・罰する
・目先の褒美で釣る
このような行動で人を動かせたとしても、それは「調教」。
サーカスの象と同じで、自分の意志では動けない子どもに育ってしまう。
内的コントロール理論の考え方
- 人は人を変えることが「できない」
- 人の動機付けは内側から起こるもの
- 人の上質世界(欲求の向かう理想郷)はそれぞれ違う
良好な人間関係を築きたいなら、これら内的コントロールの考え方を身につける必要がある。
人の行動は自分の欲求にしたがって起こるものである、というのが内的コントロールの基本的な考え方だ。
「人には、他人の欲求充足を妨げないで自分の欲求を満たす責任がある」
グラッサー博士
・傾聴する
・支援する
・励ます
・尊敬する
・信頼する
・受容する
・意見の違いについて交渉する
5つの欲求は自分にしか満たせない
- 生存の欲求
- 愛所属の欲求
- 力の欲求
- 自由の欲求
- 楽しみの欲求
欲求の強さは遺伝子レベルで決まっており、人それぞれ違う。
そして人は「常に自分の欲求を満たす為の言動をとっている」ようだ。
さらに重要なことは、自分の欲求は自分にしか満たせないということ。
まずは自分自身と大切な相手がどんな欲求を持っているか知ることが良好な人間関係を築くカギになる。
基本的欲求を診断してみよう
ネットで簡単に診断できるようなので、僕も診断してもらった。
僕は「楽しいことをしたい」、「愛されたい」という欲よりも、「自由でいたい」、「競争で勝ちたい」、「安定していたい」という欲が強いみたい。
自分の幼少期を振り返ってみても、このあたりは変わらない気がする。
質問に答えるだけだから、時間のあるときに試してみてね。
講演会に参加した感想
まだ息子が0歳の時期に『愛するということ〜良好な親子関係を築く三つの秘訣〜』の講演を聞けて良かった。
子育ての全て、いや、良好な人間関係を築いていく上で必要な考え方の全てが詰まっていたように思えた。
なぜそう思えたのか。説得力がハンパないからである。
講師自身が闘病、家庭内不和、離婚を経験され、それを乗り越えてこられた。講師が20年以上もの時間をかけ、考え、感じ、実行してきたことが約60分に凝縮されている。
この講演が唯一無二だと感じるのが、親子講演だということ。同時お互いがどう感じていたのかが親、子の両方の視点から語られている。本を数冊読むよりも、まずはこの講演を聞いてほしい。そんな内容だった。きっと本記事では内容の半分も記せていないだろう。
ぜひ直接、講演を聞いていただきたい。
・好きと愛するは違う。
・僕らは誰かに「愛される努力」はするのに、「愛すること」について学んでこなかった。
・「愛する技術」、「愛を受け取る技術」を少しずつ学んで良好な人間関係を築こう。