【自信がないと嘆く人へ】人生には失って初めて価値に気づくことが多すぎるって話

 普段生活していると自分よりも優秀な友達、同僚、お金持ち、スタイル抜群なあの人と比較をして落ち込むことってありますよね。

 しかし!

 あなたにはあなたが思っている以上にたくさんのものを持っているんです。それに気づかないだけなんです。

 ポケット一杯にコインが入っているのに、隣の人のコインの枚数と比べて、もっとほしいってなっているだけなんです。

 別に「足るを知ろう」とかそういうことを言うつもりはありませんが、自分が素敵なものを持っているにも関わらず、気づかずにいるならもったいないなって思うんです。

 僕もこれまでは「なんで自分はこんなにできないんだろう」とか「あの人は良いなー、しゃべりもうまいし、かっこいいし」って人と比べて落ち込んでばかりでした。

 でも病院に就職して患者さんと関わるうちにだんだんと「本当に価値のあるものは失うまで気づかないんだなー」とひしひしと感じるようになりました。

 普段は軽く見てしまいそうな当たり前のこと。あなたは何個見つかりますか。

 失ったときどんな気持ちになると思います?

 今回は僕が普段、病院で働くなかで思っていることを書いていきます。もちろん個人情報があるので書ける範囲ですが。

 この記事を見たら、きっと今の自分は既に色々なものを持っていることに気がつくと思います。

 是非最後まで見ていってくださいね。

当たり前が当たり前でなくなる日

昨日まで動けていたのに

 僕たちが普段感じている当たり前って色々ありますよね。

 朝目覚めること、食事を取ること、歩くこと、息をすること、テレビを見ること、友達を話すこと・・・

 病院ではそんな当たり前を突然失った患者さんに出会うことがあります。

 この前関わった男性はまだ40~50代でした。Aさんとしましょう。

 つい昨日までバリバリを仕事をしていた、まさに働き盛りの人。

 その日はいつも通り仕事で、車に乗り込み、職場まで向かっていました。

 「今日も仕事かー。早く帰れるといいな」

 普通のサラリーマンです。きっと何気ないことを考えながら車を運転していたんだろうなと思います。

 

 職場まで車を運転していたら突然電柱に突っ込んでしまいます。

 その事故で脊髄という体を動かすための信号の通り道を損傷してしまいました。脊髄損傷です。

 脊髄を損傷すると、場所とか激しさにもよりますがひどい場合、手足が動かなくなります。首に近い場所を損傷すると自分で呼吸ができなくなります。

 その人は命は助かりましたが、手足は全く動きません。呼吸も自分じゃできません。

 毎日毎日泣いてばかりの日々。こんなことなら死にたいよ、何で助かっちゃったんだろう。夏場で体がかゆくても自分でかけない、好きなラーメンも食べられない、家族にも会えない。死にたくても自殺もできない。Aさんからすると地獄です。いや、誰が同じ立場でも地獄です。

 あと何年生きられるんだろう、あと何年生きないといけないんだろう。

 ベッドの上で、ただ白いだけの天井を見つめながら何度も考えたことだと思います。

あの日に戻れるなら

 不謹慎ながら、僕はこう思ったのです。

 Aさんがもし今の記憶をもって事故の前に戻れたなら、どんな風に思うだろう。

 今まで何気なく感じていたこと、たとえば、自分が好きなときトイレに行けること、自由に買い物ができること、好きなものが食べられること。

 あらゆることが幸せで仕方ないだろうなと。

 1億円であの日に戻れるなら、借金取りに追われる覚悟を決めてでも命がけで買うだろうなって、こんなことを思ったんです。不謹慎なことは重々承知です。

 

 Aさんは事故に遭う前から若干マイナス思考なところがあったみたいです。

 どうせ、俺なんか。

 何度心のなかでつぶやいたことしょう。

 こんな平凡な毎日が続くのか。周囲は出世していく。自分に価値はあるのか。

 もし事故に遭う前のAさんは自分の価値に気付いていなかったのです。

 あまりにも当たり前すぎて。

 

本当に価値のあるものはお金じゃ買えない

 よく聞くことばですが、僕はAさんから本当の意味を教えてもらったような気がします。

 いつまでも続くと思っていた時間、自由に動かせる体。これらは何億円、何兆円積んでも手に入りません。

 あとは家族との時間、関係性。これらもお金だけだと手に入りませんよね。

それでもAさんは素敵なものがまだまだある

 きっとAさんが立ち直るのは1年後でしょうか。

 いや、1年前は動けていたな、仕事をしていたなと思い出してつらくなるかもしれません。

 精神的に落ち着いてくるまでには5年はかかりそうです。

 

 Aさんは色々なものを一気に失いました。

 それでもまだまだたくさん持っている。幸いにして手助けをしてくれる家族、周囲を見渡せる視力、音を聞き取れる聴力、嗅覚、自分の意思を伝えられる・・・そして命がある。

 これから地獄のような日々が始まるAさん。でも事故に遭う前の「こんな毎日があと20年も続くなんて地獄だ」と思っていたとしたら、どこかのタイミングはいろんなものを持っているんだと気がつかないと事故前に地獄で、事故後も地獄になってしまいます。

 こんなことを言ったら、何を偉そうにお前に俺の気持ちがわかるかって怒られそうですけど、素直に思ったことです。

同じ環境を地獄にも天国にもできる

 Aさんから教えてもらったことです。

 自分の足りないことばかりを探して、相手と比較して落ち込んで、自分なんてってしてたらもったいない。

 当たり前すぎて気づかないだけで、あなたはたくさんの宝物を持っているはず。

 周囲と比べているうちは気づかないかもしれない。失ってから気づくもの。

 今いる環境は同じでも、捉え方しだいで地獄にも天国にもできます。

まとめ

 自分に自信が持てない原因、毎日が楽しくない原因。

それは周囲と比較をして足りないところに目がいってしまっているからです。

 もし足りないところを見つけてしまうなら、足りているところも見つけてみませんか。

 不思議なもので足りないものは無意識に見つかりますが、

 足りているものは意識しないと見つからないものです。

 自然と見つかるのを待つのではなく、積極的に自分から探しにいくものなのです。

 僕は少しでも世の中のコロナ騒ぎと足りない病が収まると良いなと思います。

 それでは、また。

 

 

 

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