困っている人
このような疑問に回答していこうと思います。
MSWの仕事内容っていまいちわかりにくいですよね。周囲に現役で仕事をしている人も少ないですし。
この記事では現役MSWが1日をどのように過ごしているのかをまとめています。
MSWに興味がある、これからMSWとして働く予定のある方の参考になると思います。
- 社会福祉士資格保持
- 新卒で急性期病院に入職
- 現在MSW3年目
MSWの仕事内容は回復期や慢性期によって異なります。今回は急性期病院のMSWの1日の流れを紹介していきます。
急性期病院のMSWのある1日はこんな感じです。
詳しく解説していきます。
目次 非表示
MSWの仕事内容はこんな感じ
朝の申し送り 8:30頃
私が勤務している病院ではMSWが10人以上働いています。
朝は全員が唯一そろう時間帯なので、それぞれが今日はどんな業務を行うのかを伝え合います。大体10分くらいですね。
「今日は何時に患者さんとの面談があって、何時にどこの病棟でカンファレンスがあって、何時に委員会に参加する予定です」みたいな感じのを1人1人が報告していきます。
申し送りをしたからといって全員の予定を把握できるわけではないですが、「◯◯さんは今日は忙しそうだから、ケースの相談は何時にしよう」とか「〇〇さん最近忙しそうだから電話フォローは自分がしよう」みたいな感じでざっくりとそれぞれの予定を把握し合います。
電話対応や外来患者さん応対
MSWは電話対応をすることが非常に多いです。
患者さんのご家族からの電話や他院からの連絡、市役所からの連絡など短い電話も含めると午前中だけで10本近くの電話に対応することがあります。
またこの間に担当している患者さんの転院相談も進めていきます。
「〇〇様という呼吸器内科に入院されている〇〇歳の男性です。状態としては〇〇で担当医からは転院の許可が出ています。昨日ご本人、ご家族さんと面談をしたなかで〇〇病院への転院を希望されていますので、検討いただけませんか?」
ざっくりとですけど、こんな感じで相談していきます。
同時に外来患者さんの応対も行います。経済面での相談もあれば、制度についての相談もあります。
こういった対応をしているとあっという間に2時間くらい経過しています。
担当病棟の患者さんと面談 11:00~12:00
正確にいうと患者さんのご家族とですかね。
お話ができる患者さんも多いですが、ご高齢の患者さんだとご家族と一緒に面談をしたいという方が多いので。
面談では主に退院先について相談をします。
急性期病院だと受傷してから、もしくは手術をされてから2週間くらいしか入院ができないんです。
もちろん状態が落ち着いている場合はなので、治療が必要な場合はもう少し長期で入院されている方もいます。
だから、入院して1週間経過したくらいで退院先について決めないといけないんです。
「〇〇さん、入院されてからもうすぐ1週間経ちますね。そろそろ退院先のことを少しづつ考えていきましょうね」
すぐに自宅に退院するのが難しい患者さんの場合には転院先を一緒に探します。
リハビリを目的とした転院をしたいのか、それとも今後をゆっくり過ごす老人ホームを探したいのか。
たまにですけど、病院スタッフとしては状態を考慮しても「自宅退院は難しいんじゃないかなー」という患者さんでもご家族が自宅退院を希望される場合があります。
その場合にはMSWだけでなく、病棟の看護師さんやリハビリスタッフにも一緒に面談に入ってもらって今の患者さんの様子を詳しく説明してもらいます。
面談では退院先のこと、お金のこと、介護保険のこと、これからの生活のこと、ご家族のことなど色々お聞きしたり、説明をするので大体1時間くらいにかかることが多いですね。
休憩 12:00~13:00
いつも1時間くらい取ります。
院内の売店でお弁当を買って休憩室で食べる人もいれば、職員食堂でご飯を食べる人もいます。
ちなみに職員食堂は500円以内で定食やそばなどが提供されています。
カンファレンスに参加 13:00~13:30
毎日あるわけではなく、1週間に1回です。
「退院支援カンファレンス」という言われるやつですね。
看護師、リハビリスタッフ、薬剤師、栄養士、医療ソーシャルワーカーが集まって1週間以内にどんな患者さんが入院してきたかを把握し合います。
カンファレンスに医師が参加するかどうかは病棟ごとで違うようです。僕の担当している病棟ではいません。
カンファレンスは退院支援が必要な患者さんを見極めて早めに介入するために行います。
理由は、
- 転院が必要な患者さんは早めに転院できた方がメリットが大きい
- ベッドの回転率を上げて、新たに入院の必要な患者さんが満床で入院できないという事態を防ぐ
主にはこの2つかなと思います。詳しいことは厚生労働省のホームページに掲載されているので、この記事では省かせてください。
看護師
患者さんと一番多く接しているのは看護師さんなので、やはり患者さんのことは事前看護師さんから情報収集して介入した方が良さそうか判断します。
リハビリスタッフ
リハビリスタッフからはリハビリ状況、今後の回復の見込みなどを聞いて退院先を決める際の参考にさせてもらいます。
意外とMSWが薬剤師さんや栄養士さんと関わる機会は少なく、どちらかというと看護師さんと関わっているように思います。
担当病棟の患者さんと面談 14:00~15:00
多いときは1日4件、少ないときは1日面談がないという日もあります。
平均して1日1~2件面談があります。午前中の患者さんとは別の患者さんですが、話し合うないような同じく「退院先について」です。
毎回違うご家族と面談を行うので、面談をすることに慣れるまでは1時間を1件行うだけでかなりヘロヘロになったような気がします。
慣れてくるとそうでもないんですけどね。
電話対応や外来患者さんの応対 15:00~16:00
午前中と同じく電話対応です。
同時にやらなければいけない事務作業もこなします。あっという間に1時間が経過します。
委員会に参加 16:00~17:00
2年目以降になると委員会に参加するようになるんですね。
「私も最初は委員会?なんか学校みたいだな」なんて思っていました。
ちなみに私は小学校のときは図書委員でした。
同じように病院内でも委員会はあります。退院支援委員とか厚生委員とかです。
数ヶ月に一回ペースですが、大体このあたりの時間帯に委員会の会議が組まれています。
委員会がなければ、担当している患者さんの様子を見に病棟へ行ったり、事務業務を行ったり、電話対応を行ったり、面談を行ったりしています。
カルテに記録を記載し、退勤 17:30~
基本的に私の病院では17:30に業務終了です。カルテへの記録が終わっていない場合は記載を行います。
カルテに記載することはこんな感じの内容です。
・面談の内容
・院内スタッフと情報共有したこと
・連携先とのやりとり
院内スタッフにMSWが今どんな支援を行なっているのかを知らせておくためという役割もありますが、自分が忘れないためでもあります。
「自分の担当している患者さんを忘れるなんて何事かっ!」って言われそうですが、ケースが多くなってくると1人のMSWが20名以上を担当するということも出てきます。
そうなると色んな患者さんの情報が混在してきます。だから、自分がどこまで対応できているのかを見直すためでもあります。
時間内にできれば良いんですけど、電話対応したりなど突発的な対応をしているとついつい記録があと回しになってしまうんですよね。
私は大体1時間くらい残業して記録を書いて、18:30前くらいに退勤って感じです。
まとめ
MSWの1日についてまとめてみました。
MSWは働く場所と何時から何時までは勤務時間というのは決められていますが、あとは比較的自由に自分で予定を組むことができます。
何時に面談を組むかとか、何時に患者さんの様子を見に行くかとか。
もう少しここを詳しく聞きたいなどがあればコメント欄で教えてください。回答させていただきます。