追い出し屋と言われるMSWと感謝されるMSWの違いは?

MSWの業務のほとんどは退院調整です。

  

患者さんの退院を支援すること。

 

私が働いている病院では自宅に退院することが決まっている患者さんは社会的的にリスクが高い方以外は病棟の看護師さんもしくは退院調整看護師が調整しています。

 

なのでMSWが行うのは転院の調整がほとんどです。

  

転院の調整の仕事をしていると患者さんや家族から「追い出し屋」と思われてしまうことがあるんですよね。私は何度か言われたことがあります。

  

確かに担当しているのは転院調整業務なので、間違ってないんですけど。

 

追い出し屋って。

  

めちゃくちゃ感謝されるMSWもいる

全くそんなことを言われないMSWもいるんですね。

  

それどころか転院していった患者さんや家族から感謝の電話までもらうMSWもいます。

 

「こっち(転院先)でもリハビリ頑張ってますよ」とか、

 

 

「転院(療養型)してからしばらく入院していたんですけど、先日亡くなりました。あのときは本当心強かったですよ。ありがとう」って。

  

感謝の言葉って大人だったら一応言うと思うんです。

  

でもわざわざ電話をかけてきてくれる人って本当に心から思っているんだろうなっていうのが伝わってきます。

  

そして、そういう電話をもらう人はいつも決まって同じ人。

 

同じ業務をしているのになんでだろうって思うんですね。

 

感謝されるのは患者さんの見方になれるMSW

考えてみたんですけど、感謝される人は患者さんや家族が「この人は私たちの味方でいてくれているな」って思えるような関わりができている人かもしれません。

 

追い出し屋って言われてしまう人は「この人は私を面倒くさい患者だと思っているから早く追い出したいんだな。結局病院のための人だ」って思われるような関わりになっている人なのかもしれないなって思います。

 

患者さんの味方側につけるのか、

  

病院側の人間になってしまうのか。

 

最初は患者さんの味方でいたいと思って入職するんです。

 

だけどだんだん気づいてくるんですね。

 

患者さんの味方でいようとすると院内のスタッフと闘うことになるかもしれないと。

 

患者さんや家族は病院内の事情について詳しくありません。

 

だから、病院側からすると「えっ?本当にそうやって考えてるの?」ってことも言ってきたりする。

 

患者さんの見方になろうとすると院内スタッフと衝突することも

だから患者さんの側にいようとすると医師や看護師と衝突することもあるんですね。スタッフとの衝突をさけようと思ってしまうと病院側の人間になってしまいます。

 

追い出し屋MSWの完成です。 

 

病院側の人間でいても、患者さんの味方についたとしてもお給料は変わりません。

 

「最低限やることをやっておけば良いよ」

 

でも病院側の人間でただ淡々と転院の調整をするMSWに価値なんてあるんでしょうか?

 

そんな仕事はいずれ誰かにとって変わられます。

 

患者さんや家族から感謝の言葉は徹底的に患者さんの味方についたMSWへのインセンティブかもしれません。

 

それよりも給料を上げてもらった方が良いと思うかどうかはその人の価値観次第ですが。

 

どちらにせよ、患者さんの味方につくと言う姿勢が伝わるMSWが感謝される人ってことですね。

 

そして患者さんというのは院内では弱い立場にいる存在。

 

弱い立場につくには知識や技術がないといけません。

  

特に医師は圧倒的に高学歴な人がほとんどなので、勉強せずにいると上からの意見にただただ流される病院側のMSWになってしまいます。

 

弱い側につくためにはこちらも知識武装をしないといけない。MSWの勉強はそういうことなのかもしれません。 

 

 

 

  

 

 

  

 

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