中距離恋愛の末の結婚、出産。育休明けの生活どうする?

大学を卒業し、僕は千葉県内の病院へ就職した。妻は神奈川県の病院に就職。

130kmの中距離恋愛を2年間続け、2021年に結婚した。

結婚してから今日に至るまでの約2年半、ずっと夫婦で悩み考えてきたことがある。

「今後、どこで暮らしていこうか」

130kmという距離は中途半端。

無理をすれば通えなくはないけど、現実的に考えればクレイジーな距離だと思う。

1年半続けた3時間通勤がラストに。

ずっと先送りにしてきた我が家の課題

僕らは結婚した2021年5月から妻が育休に入る2022年11月までの約1年半、ずっとこの問題を先送りにしてきた。

産休、育休に入り、一旦はこの問題も頭から離しておくことができたが、あと7ヶ月で妻の育休も終了する。またこの問題と向き合わないといけない状況になった。

妻が今の職場を辞め、僕の地元で就職先を探すのか。その逆か。

この問題について、これまでは夫婦で話し合い、頭で考えるだけだったんだけど、今回は違う。

僕が実際に転職活動を行ったのだ。

2023年5月から9月までの5ヶ月、考えてきたことや感じたこと、結果を備忘録として残しておこうと思う。

妻の地元へ転職しようと思った理由

まず僕がなぜ妻の地元へ転職しようと思ったのか。

僕の地元で約7ヶ月育児を行うなかで、妻の地元に僕が行った方が家族が明るく状態で過ごせるのではないかと思ったからだ。

僕の地元はのどかで静かでとても暮らしやすい場所だ。僕の実家からは援助が得られるし、子どもを育てやすい環境ではあると思う。

だが、学校や職場の選択肢は少なめ。都会的な雰囲気が好きな妻には少し退屈な面がある。

一方、妻の地元は都会にある。

学校や職場の選択肢も多いし、地元に戻るたび妻がイキイキしているのがわかる。

現職に看護師として働く妻の姿は僕の誇りでもあった。

イキイキと働いている妻を辞めさせて良いのか?

僕の地元に来てって堂々と言えるのか。僕はそれだけ熱意を持って働けているのか。

正直怖かった。

今後家族で暮らして、歳をとることを考えたときに、今僕が転職活動をすることは有意義なのではないかと思ったのだ。

決して僕の現職に不満があるわけではないのだ。

むしろとても良い環境で働かせていただいていると思っているくらいだ。

転職活動は惨敗だった

僕は現職と同等規模だが、ネームバリューのある大学病院を2箇所受けたのだが、落ちた。一箇所は書類選考で、もう一箇所は面接で落ちた。

御祈りメール

ショックだった。

正直、現職と同じ職種での応募だったし、経験年数も5年ある。

欲しがる人材なんじゃないかと自惚れていた。

なぜ落ちたんだろう。

心当たりはある。「社会福祉士としてどのようなキャリアを歩んでいきたいですか」という質問に答えられなかったのだ。

致命的だ。

必ず聞かれる質問だし、取り繕うこともできた。

けど、そうはしたくなかった。

だって、取り繕って内定をもらったって、入職後の自分が苦しいだけだから。

新卒の何も知らない僕だったら、全力で病院の理想像に近い回答を言っていたと思う。

けど、僕だって病院の相談員として5年目になる。

どのくらい大変なことなのか、理解している。

興味もないのに「この業務をやりたくて」なんて言ったら、入職後に本当にその部署に配属されることも理解している。

だから本心で思っていることを回答した。その結果、落ちた。

書類はそれなりに取り繕って書いたけどさ、言語化すると僕は以下のような軸で転職活動をしていたんだと思う。

  • 給料が現職と同等か、多少なりとも増える職場が良い
  • ネームバリュー、ブランド力がある職場
  • 妻の働く病院を基準に生活しやすい職場
  • 今の業務が活かせる職場
  • 残業時間が月30時間以内

職場の条件しか見ていなかった。熱意が全く伝わらない。そんな僕の本質が見透かされていたんだと思う。

きっと今の職場でもそうなんだよな。

転職活動で浮き彫りになった新たな問題

熱意がないまま、「ミスなく、そつなくこなして安定したお給料を得たい」というのが本音だったんだよね。

正直、今の職場でこうなりたい、という目標がないのだ。

入職してからずっとそうだ。

現職は地元では割と有名で安定したお給料が稼げる病院。

今振り返ると、僕の大学生の頃の就活はそこから内定をもらえることがゴールになってしまっていたんだろうなと思う。

目標通り、内定をもらい仕事をある程度覚えた今、どうなりたいかが見つからない。

熱意が持てない。ただ、毎日働きに行っているだけ。

今の職場で何を身につけ、どうしていきたいのかが見えない。

安定してお給料を得る。雇用が安定した職場にいる。

大変にありがたいことだけども、それで良いのか。

やりがいはアフター6で叶える、金曜日を楽しみに働く、土日にやりたいことをやる。

月〜金の約40時間は心を殺して働く。目の前の与えられた課題に、ただただ対処する。

そんな生き方で良いんだろうか。どう生きていきたいんだろうか。

転職活動を通じて浮き彫りになったことだ。

これらを曖昧にしたままだったから、僕は妻に「地元に来て欲しい」と自信を持って頭を下げられなかったんだなと。

僕は自分の仕事に誇りを持っているのか?

目標も夢もなく、ただ漠然と生きるだけで良いんだろうか。

転職活動は目的ではなく、手段でしかない

就業規則がどうとか、給料表がどうとか、有給がどうだとか、残業がどうだとか、ネームバリューがどうだとか。

大事だよ。とっても大事。

だけどさ、俺はそんな条件ばっかりしか見てなかったんだなと今回の転職活動を通じて痛感した。中高生の頃からそう。

その学校に入学することが目的、そこへ転職することがゴールで目的になってたんだよな。そんなやつ、採用したくないよな。

現状維持で良い。

楽して安定したお金が稼げれば良い。

そんな考えでいたらどんどん堕落していく一方だ。

安定した毎日を保証するのは給料表や就業規則、職場の規模じゃない。

働く個人の熱意じゃないのか。

忘れてしまっていたんだなぁ。

転職活動の不採用通知がそれを教えてくれた。

イキイキとした自分でいたいじゃないか。

そんな姿を子どもにも見せたいじゃないか。

転職活動をしたことで「どこで暮らす?」という疑問から「僕らが熱を持って叶えたい、実現したいものなんだろう?」に変わった。

転職活動はそれを明確にしてからだ。

共働きで住む場所を中間地点にするか迷っている。

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