先日福祉を学んでいる大学生との交流会があった。。学年は大学1年生。
既に福祉の現場で働いている私たちと交流して大学生に現場のことを知ってもらおうというもの。
例年であれば、直接会って高齢者施設を見てもらったり質疑応答の時間を取るなどしているが、今回は三密を避けるためオンラインでの開催。
主に大学生からの質問を受け、現場のスタッフが回答するというスタイル。
大学生からの質問はこんな感じ。
・福祉の仕事をしていて良かったこと、大変だったこと
・今の職場の待遇
・福祉現場は副業ができるか
大学1年生だから、抽象的な質問が多かった。たぶん僕が大学1年生だったときは正直、現場の人に聞きたいことなんて分からなかったな。
「この前大学に入学したばっかりだったのに、就職したあとのことなんて考えられないよ」っていう感じ。
だから今回の大学生も結構絞り出して質問してくれたんだと思う。
やりがいとかやっぱり即答できない
質疑応答の時間になるとやりがいとか、福祉の仕事をやってて良かったことを質問されるんだけど、すぐに浮かんでこないのよね。
仕事内容は基本的に転院調整で、病院のベッドを回転させることがメンイで患者さんとの関わりもそんなに濃いわけじゃないし、入職前に思い描いていた仕事とは結構違う。
「僕も福祉の仕事をしていて良かったところを探している最中だよ」なんて大学1年生に言えるはずもなく、当たり障りのない回答をしてしまう社会人2年目。
正直僕も分からんのや。
福祉の仕事をしていて良かったことなどよく分からん。
納得のいく回答ができなくてすまんって感じなんだけど、これが社会人2年目の現実。
2年目だからやりがいが見出せないのか、10年目でも同じなのかは分からない。それとも僕だからなのか。
僕も大学生の頃は現場の先輩にやりがいとか質問したことあったけど、一生懸命絞り出して回答してくれてたのかな?って思うと少し申し訳なくなる。
ただ、あのときの先輩の言葉は嘘じゃなかったんだって分かったこともある。
それは患者さん、利用者さんの笑顔や感謝のやりがいが励みだってこと。
正直、「ちょっとみんなの前で話すから綺麗な話にしてるんでしょ?」というひねくれた考えを持っていたが、本当だった。
別に感謝されたからって、笑顔を見れたからって自分の生活に影響があるわけじゃないけど、なんか心が満たされるんだよな。
よく分からないけど、患者さんからのお世辞なしの自然に出る「ありがとう」が一番この仕事やってて良かったって思える瞬間かもしれない。
あとは他職種から信頼されることかな。
これは福祉職に限った話じゃないかもしれないけど、人から頼りにされること、感謝されることは生きてて良かったって思える瞬間かもしれないね。
待遇面を質問するのは勇気がいるよね
待遇面での質問をしてくれた大学生もいる。
正直すごいと思う。
だって勇気いるじゃん。
この手の質問って聞くのがいけないみたいな暗黙も了解みたいのがあって、聞きたいけど聞けないみたいな質問。だけどみんな一番聞きたいことだよね。
学生のときは給与面とか質問されたら、きっと印象悪いだろうなって思ってたけど、今は逆。
待遇面の質問をされたら、誠実に回答しようって思う。
ただ、正直ちょっと怖いのよね。
「福祉の仕事ってこれだけしかもらえないの?」って失望させそうで。
福祉の業界って、雇われながら1000万以上もらえる現場は皆無に等しいわけで、役職付いたとして良くて700万〜800万くらい。きっと定年間際で500万円〜600万円が平均だと思う。
稼ぎたいと思っている人はあんまり福祉の世界には来ないと思うけどさ、ちょっとは希望持ってほしいなと思ってしまう。
頑張ったらこれくらい稼げるようになるんだ、頑張ろうって思えるくらい。
頑張っても平均かそれ以下だよって示されたら、誰だってやる気なくしちゃうよね。でも生活に困るわけじゃないから安心してって言いたい。
だいたい、福祉業界の給与って税金から出ているわけだから、そんなに高くなるはずがないんだよね。
僕も悩んでいる
今回は福祉業界で働いているスタッフとして交流会に参加したけど、僕も色々悩んでいるんだよね。
大学生の前ではそういう姿を見せないように取り繕っていたけど、どうしても2年じゃ分からんことが多すぎる。
きっと僕からしたらベテランの先輩もその立場で悩んでんだろうなって思ったよ。
色々あるけど、なんか大学生と交流できてフレッシュな気持ちになれたなあ。
おしまい。